速報 岡山ゆうメイト雇い止め裁判最高裁でも勝利!
最高裁第二小法廷は9月14日、郵政産業労働者ユニオン岡山支部における「岡山ゆうメイト雇い止め裁判」の会社側上告不受理を決定した。これによって昨年2月17日の高等裁判所逆転勝利判決(本誌811号参照)が確定した。
2008年、激務の中でも6年間がんばって働き続けてきた萩原和也さんが雇い止めされて4年半。職場・地域の支えが、地裁不当判決を覆し、「雇用の期待は保護に値する」との判断を確定させた。《次号詳報》
劣化する公共サービス 止まらぬ雇用破壊とワーキングプア
9月16日(日)、東京・日本教育会館において、13時より「なくそう!官製ワーキングプア〜第4回集会」が開催され160名が参加した。
いきなり区当局との模擬団交のサプライズで始まった集会は、続いて5名の報告者からそれぞれの切り口で分析や提案が行われた。
今回改正された労働契約法は、任用関係の公務員には適用除外となり、外郭団体など関連法人の労働者には直接適用されるものだが、民間での「5年雇止め」、「クーリング期間=雇用中断期間」の合法化は、自治体当局に「更新回数限度」設定や「雇止め」の口実を与える恐れがあると警告を発した。
また、23区の非常勤雇用年限表調査では年限を定めていないのが7区だけという実態や、東京都・消費者生活相談員が65歳までの雇用から、更新4回までに改悪されるなど、すでに先取りされている姿も浮かび上がった。
逆に非正規公務員の雇い止め訴訟では、雇用継続には至ってはいないが、損害賠償を支払わせる段階まで来ている。また、裁判所が行政庁に対し任用行為をしなさいと命令する「義務付け訴訟」も活用すべきという意見や、ILO100号条約を使って(1)知識・技能、(2)負担、(3)責任、(4)労働環境という4大ファクターを用いた「職務評価」で、同一価値労働同一賃金を実現しようとの、積極的な呼びかけも行われた。
パート2では、公共サービスが民営化やアウトソーシングされ、とりわけ不安定な労働条件に置かれた非正規労働者に被害が及んでいる事が4人の報告で明らかになった。
委託現場にはびこる二重委託や労基法違反、郵政の非正規は賃金半分で責任は正社員並みのノルマを課せられていること、極めつきは、霞ヶ関の官庁の警備員が過労死に追い込まれている背景に、低入札と労働ダンピングがあるという衝撃的な事実だった。
集会の最後にゲストの3氏より、「地域経済の活性化や公契約条例などトータルに考える」川村雅則(北海学園大学准教授)、「日本社会は差別と偏見だらけ、運動も手を変え品を変え実態をアピールしていく」竹信三恵子(和光大学教授)、「このままいけば正規・非正規の枠を超えて公共サービスの持続が困難となる」 上林陽治 (官製ワーキングプア研究会理事)とのコメントを受け閉会した。
岩崎松男(本誌副編集長)
反原発・脱原発の拠点に 1周年を迎えたテントひろば
昨年9月11日のヒューマンチェーンを契機に、設置された経産省前テント村が1周年を迎えた。経産省や警察、右翼の嫌がらせや妨害にもひるまず守り抜いてきたテントひろばは、いまや「反原発」「脱原発」運動の拠点・情報の発信地として成長してきた。
政府や原子力ムラの「放射能被害封じ込め政策」に、反旗を翻した福島の母親たちの直接行動から始まった脱原発のうねりは全国各地へと拡がり、毎週金曜日の首相官邸前の抗議行動へと繋がった。
9月11日の13時からは、テントひろば前で1周年のイベントが開催された。渕上太郎・テントひろば代表は「持続出来たのは原発事故問題が何一つ解決していないからで、これは正義のテントだ」と語り、とつきとおかアクション・椎名千恵子さんや福島原発告訴団団長・武藤類子さんは「テントがあったから闘ってこれた」と謝辞を述べた。
途中、福島の1名の子どもから甲状腺癌が発見されたニュースが伝えられ、怒りのかんしょ踊りで経産省別館前(原子力保安院)に移動した参加者たちは、田中俊一氏など原子力ムラ出身者を国会の同意なしに原子力規制委員に任命した不当な人事に抗議しながら、経産省ヒューマンチェーンを成功させ1周年の行動を終えた。
岩崎松男(本誌副編集長)
812 813 814+5 816 817 818 819 820 821+822 823 824 825 826 827 828 829 830+831 832 833 834 835 836 837 838+839 840 841 842 843 844 845+846 847