たたかいの現場から
779号

11・27最高裁包囲行動に参加を
 吉岡裁判の最高裁弁論に併せ「1千700万人非正規労働者の声を聞け!」

 9月14日、最高裁判所はパナソニックプラズマディスプレイ偽装請負訴訟の弁論を開始することを正式に決定しました。現在、パナソニックプラズマディスプレイ偽装請負訴訟大阪高裁判決に勇気づけられ、同様の裁判訴訟が全国で60件以上も行われていますが、偽装請負問題は大企業に影響を与える政治問題でもあることから、最高裁の判断がどのような形で出されるか予断が許されない状況です。
 企業による労働者の使い捨てをやめてほしいと望む、全国1千700万人の非正規労働者にとっても、今後の働かせ方を左右する判断を最高裁が行うという大変重要な局面を迎えています。また、最高裁の判断いかんによっては労働政策審議会で審議が始まっている労働者派遣法の抜本改正にも大きな影響を与えることは言うまでもありません。
 最高裁の弁論は1回が通例で、判決も早いと言われます。「世論の中で判決を書く」といわれる最高裁に対し、弁論当日の11月27日の12時より最高裁の西門前で「最高裁は全国1千700万人非正規労働者の声を聞け!」と最高裁を包囲するヒューマンチェーン行動を行います。みなさまのお力添えでぜひともこの行動を成功させたいと思っております。現在、私は非正規労働者の労働者としての権利を確立させていくためにも、最高裁闘争での勝利を勝ち取るために全国各地を奔走し、日々懸命に闘っています。日本全国からの最高裁包囲行動へのご参加を、心よりお願い致します。

吉岡力(松下プラズマディスプレイ偽装請負事件訴訟原告)

★11月27日の行動予定
8〜9時「最高裁前宣伝行動」
12〜14時半「ヒューマンチェーン・署名提出・要請行動」
15時「裁判傍聴」、
18時「最高裁は非正規1千700万の声を聞け!」裁判報告集会
     (全国町村会館ホール)
★問合先:
吉岡さんを松下電器の職場に戻し、人権侵害・不当な雇い止めをなくす会
tel:03-3267-0156 tel:06-6242-8130

派遣法改正まったなし!日比谷集会に2千500人

 10月29日、東京・日比谷野外音楽堂で「労働者派遣法改正まったなし!10.29日比谷集会」が開催された。年末に向け雇用情勢の厳しさがさらに増すなか、2千500人が参加。熱気あふれる集会となった。
 各政党、各界からも多数参加し、アピールを行った。
 ルポライターの鎌田慧さんは「派遣法は、やらずボッタクリ法だ。人間は取り換え可能なモノではない。人件費を人権費に変えていこう。」などと訴えた。
 また、国家戦略室非常勤政策参与になった湯浅誠さん(反貧困ネットワーク事務局長)の発言、「私たちの要求はいつも後回しにされた結果、日本の貧困率は157%になった。政権内部で仲間を増やしていく。人々が垣根を超えて繋がることで、社会が変わっていく」に聞き入る参加者。会場は、水を打ったように静か。怖いほど空気が張り詰めている。
 講談師の神田香織さんは、これほど世の中が悪くなった始まりは「国鉄分割民営化から」と『千四十七士 国鉄労働者義士伝』の一部を披露。そして「貧困の最大の敵は無関心」と結んだ。
 派遣の現場からの報告後、連立政府に対し、1日も早い派遣法の抜本改正を迫る「集会アピール」を採択。厚労省に向けたシュプレヒコール後、国会請願デモを行った。

浅井真由美(本誌編集部)

団結まつりでRJ全記録のDVDデモ

 最近、『労働情報』を手伝い始めた私は10月25日、初めて団結まつりに主催側として参加した。今までは親父(平田豊)の後ろにくっついて食べ物を目当てに参加しただけだったので、今回はいつもとは違う緊張感があった。メンバーは『労働情報』によく来る柳原さん、木村さん、小泉さん、そして私の4人。私の主な担当は、パソコンで『労働情報全記録』のDVDを起動させて実際に見てもらう手伝いをすることだった。
 当日はあいにくの雨、しかも風も強くとても寒かったので、お客が来てくれるか心配だった。
 『労働情報』最新号と埼玉の秩父で作られている源作ワイン(赤・白)が販売のメインだった。私は埼玉出身なのだが、正直「源作ワイン」は知らなかった。試飲させてもらったところ、赤白どちらもすっきりした味わいでとてもおいしい。個人的には白の方がおいしかった。
 午前10時、まつりが始まったが雨は強くなる一方で、せっかく作った看板もぐしゃぐしゃになってしまった。こんな天気なので、誰もパソコンを見てくれず、やることもなかったので、他のテントを見てまわることに。さすが北海道から九州まで参加してるだけあって色々な食べ物があり、どれもおいしそうだった。食べ物に真っ先に目にいくのは、やはり私の前職が調理師だったからだろう。
 天気が快復してきた昼頃から、お客が徐々に増えてきて売れ行きも良くなった。ワインへのお褒めの言葉もいただいた。
 しばらくして親父がやってきた。そして親父の知り合いらしき参加者も続々やってきた。『労働情報』のブースは飲み屋のようになってしまった。親父は家ではオカンに小言を言われているのに、皆と話してるのを聞くとちょっと大きく見えた。集まった人達から色々な話を聞けて、参加して良かった。
 まつりも終わる頃、“食べた後はお酒”という人がたくさん来てくれた。小泉さんは「お酒が売れるのはお腹いっぱいになった後の昼過ぎぐらいから」と言っていたが、まさにそのとおりになった。結果としてワインは完売で、雑誌も数冊売れたので良かった。DVDの方は、残念ながら当日の買い手はいなかったが、良い宣伝にはなったと思う。
 1日を通して一番印象深かったのは、景気や天候にかかわらず、皆明るく楽しくやっていたことだ。そして、さまざまな問題を抱えていても頑張っているというのも感じられた。何人もの人にさまざまな署名を頼まれた。こういった少しずつだが確実に世の中を変えようとしている人たちがいることに私は心打たれた。
 そして私も『労働情報』という場で、少しずつでも確実に世の中を変える手伝いをこれからもやっていきたいと思う。

平田学(『労働情報』非常勤スタッフ)

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