大阪夕陽丘学園高校の教員解雇無効
派遣切りは許さない!佐藤昌子さんを職場へ!
11月30日、大阪府労委は大阪夕陽丘学園高校の2名の教員に対する解雇処分及び減給処分を取り消す命令を出した。
2007年12月4日、教員たちは部活動顧問として、PTA助成金を「詐取」した理由で懲戒処分を受けた。処分の直前に相談を受けた大阪教育合同労組は、事実調査と処分手続の不備追及を含めて、団交を申し入れた。しかし学園は、団交を経ることなく処分を強行して、1名を学外に追放した。
処分後に4回開催された団交では、学園は解雇理由である「詐取」の定義を次々と変えた。また、PTA助成金が部活動に使用されていたにもかかわらず、使途は関係ないとして解雇を撤回せず、団交を打ち切った。そして争議が始まった。
組合の抗議ビラに対しては保護者に組合批判の文書を配布したり、生徒・保護者からの要求で開いた説明会では発言を制限し、全校生徒の過半数が集めた署名を無視するなど、学園の対応は怒りをかうばかりであった。解雇撤回を願う保護者・卒業生・教職員たちは「守る会」を作って活動を開始した。なかでも、卒業生制作のマンガは、高校生たちの心情を見事に表現して、運動への共感を広げることとなった。被解雇者本人は、登校指導という形で学内支援者とともにほぼ毎日就労闘争を行った。こうした幅広い運動に支えられて、労働委員会と裁判が取り組まれた。
今回の府労委命令は、処分時に組合加入を承知していた、詐取は前任顧問が始めた、前任顧問は処分されていない、PTAは問題としていない、理事長が「組合に加入したから」と発言しているなどの事実をもって、組合加入を嫌悪した処分であると判断した。また、団交は不誠実であったこと、保護者配布文書は組合活動を萎縮させる目的であったと認定し、労組法7条1・2・3号違反の不当労働行為であるとの組合の主張は全て認められた。まさに「かゆいところに手が届く」ような命令であった。
組合は、府労委命令を履行させる闘いに入った。
(大阪教育合同労組副執行委員長 山下恒生)
全学労組と全学労連が共同で全国行動
教員の独立組合による全国学校労働者組合連絡会(全学労組)と学校事務職員の独立組合による全国学校事務労働組合連絡会議(全学労連)共同の全国行動が12月4日に行なわれた。本行動は今年で2回目になり両団体は新自由主義的教育改革反対、学校労働者の労働条件改善を訴えて行動した。以下その経過を記す。
午前中、両団体の事務局を中心として中央省庁・地方団体への陳情行動が取り組まれた。脱官僚を掲げる民主党による政権奪取の影響か、各省庁では担当局・課との直接交渉・やり取りが困難となる仕組みや窓口体制が敷かれ、その点については地方団体も自らの要請のやりにくさを実感しているようだった。午後には全学労連中心で議員要請行動が取り組まれた。2〜3人のメンバーに分かれて文教系議員の控え室を回り「教育完全無償化」等を訴えたが、民主党を中心に対応のばらつき、時に非常に硬直的な対応が目立った。これらは、今回は削減・廃止に至らなかったものの義務教育国庫負担金を事業仕分け対象にする等々財政施策の根本的・構造的な見直し、すなわち自民党以上に「大鉈を振るう」ことをも視野に入れる民主党政権の誕生が未だいかなる評価に値するのか決して楽観視できない状況を改めて物語る事態と言える。
その後、全学労組と全学労連が合流し総決起集会が開かれた。各労組からの闘争報告や共闘労組・団体からの連帯アピールが目白押しだったが、全体として目立ったのは学校・教育現場における非正規職員の状況とその労働条件改善のための取り組みだ。非正規公務員の多くを教育労働者が占め、多くの学校現場では臨時的任用職員・非常勤職員の存在が名称とは裏腹に常態化し、文科省等中央省庁や政府、地域の教育行政の無策によって彼ら・彼女らの労働条件が劣悪なまま抑えられている現状の中、これは当然のことであり、この点については更に取り組みを強化させなければならないだろう。また、集会参加者が90名近くと昨年度を上回り、正規・非正規問わず学校労働者の労働条件悪化を反映したものとなった。
集会の後に行なわれたデモでは、始まってからも間もなく本集会会場確保に協力してくれた社民党本部に対して要請行動が取り組まれ、デモ隊から辺野古基地問題を巡って緊迫する国会情勢を見据えて「沖縄に基地はいらない!日本に米軍基地はいらない!」とシュプレヒコールによるエールを送った。毎年恒例の本行動は今後も発展していくだろう。
(がくろう神奈川 田中伸一郎)
12月27日に「自由と生存の年末野菜市」を開催
東京四谷・愛住町で毎月定例で開催している無農薬・減農薬野菜即売会のお知らせです。11月8日(日)に開催された、自由と生存の野菜市は、地域の方や関係諸団体のご来場をいただき無事売り切りで終えることができました。当日は100人以上の人出で試食も出尽くすなど活気ある市場となりました。来場者からは商品への要望や次の開催日などの問い合わせが寄せられました。
さて、前回寄せられた声を参考に12月も定例市を開催させていただきます。今回は、お正月料理の材料も取り揃え、野菜のおいしい食べ方レシピや試食会、持ち寄りでの物品バザーなどを行います。実行委員会・スタッフ・住民一同美味しくて安全な野菜類を取り揃えてみなさまのご退場をお待ちしております。
年末を迎え、リストラ、倒産、失業、などにより非正規労働者にとどまらず正規労働者も含め多くの労働者が不安定な生活を強いられています。私たちのもとにも多くの相談が寄せられ日々対応に追われています。野菜市の取り組みは失業や生活破綻におびえるだけではなく、自らが仕事を働く場を興して行きたいという思いを込めています。都市も地方も貧困化が進んでいる現在、両者が力を合わせて生きる場づくりをすすめて行くことが求められています。私たちの取り組みにご支援とご注目をお願いします。
●12月27日(日)10時〜16時30分
(シンポ等のイベントも企画中)
自由と生存の家 地下鉄四谷3丁目駅下車徒歩3分(消防博物館出口を出て交番前を通り次のかどを右折、花屋前の小道に入る)
無農薬・減農薬野菜即売会(お正月用野菜、餅つき大会あり)
主催:自由と生存の野菜市実行委員会 tel:090-8562-7953
実行委員会webサイト