オスプレイ配備の危険性
▼ 推 薦 ▼

●フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム) 事務局長 藤本泰成

 「納得いかない」ことは世の中に数多くあるが、こと自らの命に関係するとなると簡単ではない。世界で一番危険な飛行場と言われる「普天間飛行場」への世界で一番危険な航空機「垂直離着陸機MV-22オスプレイ」の配備。これは「納得いかない」ではなく「納得できない」ということ。しかも、日本国中で低空飛行訓練を行うとされている。「オスプレイって何、何で危険なの、何でそうなるの」という素朴な疑問に答えてくれるのが本書。アメリカ政府の言いなりにオスプレイ配備をすすめる日本政府にも、野田首相にも読んでもらいたい、平和を考えるための必読の書です。しかし、本書にもひとつ欠点があります。澄んだ眼を持っていないと、何も見えてこないことです。

 

●全国労働組合総連合(全労連) 事務局長 小田川 義和

 「やりきれない思いでいっぱいだ」、7月23日早朝に、米軍岩国基地にオスプレイが陸揚げされたことを確認した山口県岩国市長の言葉だ。市長は、安保政策での国への協力姿勢の転換にまで言及した。オスプレイが配備される沖縄では、県民をあげての反対運動が強まり、配備反対をアメリカ政府に訴えるため、県幹部をワシントンに派遣した。全国知事会も、配備反対の決議を7月19日に行っている。
 日米安保体制を揺るがすほどの動きを自治体が強めている複合輸送機「オスプレイ」とは。「オスプレイ」はなぜ欠陥機と言われるのか。なぜ米軍基地のない自治体にも反対運動が広がらざるを得ないのか。オスプレイ配備は沖縄の基地問題にどのような影響を与えるのか。相互に関連するそれらの疑問への「回答」を著した本書を、多くの皆さんに読んでほしい。
 自治体あげての反対の声をアメリカに伝えることさえしない政府とは、その怒りが急速に広がっている。消費税増税と社会保障改悪、大飯原発再稼働、TPP参加と、国の政治の暴走への怒りに「火に油を注ぐ」状況となっている今、それに見合った国民共同の運動を進めるためにも、緊急出版された本書の役割は大きいと思う。

●全国労働組合連絡協議会(全労協) 事務局長 中岡基明

 7月23日、アメリカ政府と野田政権は「空飛ぶ棺桶」とも「人喰い輸送機」とも呼ばれている危険極まる垂直離着陸輸送機・オスプレイ12機を山口県の岩国米軍基地に陸揚げした。アメリカ軍は岩国基地で陸揚げ後、機体を整備して沖縄・普天間基地へ飛行させて配備を強行する予定としている。その後、全国各地で低空飛行を繰り返す訓練を行うというのである。
 このオスプレイ配備に多くの人々が反対を表明してきた。特に沖縄の人々は住宅密集地にある普天間基地に配備することに断固反対している。2004年8月、普天間基地に隣接する沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落する大事故が発生したことは記憶に新しい。また、1959年6月、米軍統治下でジェット機が小学校に墜落し子供11人を含む17人の犠牲者も出している。オスプレイ配備によって再び取り返しのつかない事故が危惧されている。 オスプレイ配備はそもそも返還が決まっている普天間基地を固定化・強化し、沖縄の人々の負担を更に強いることになる。決して許すことの出来ない暴挙である。野田首相は日米安保ー日米同盟のもとでアメリカ政府の意のままになることを表明している。野田政権はもはや沖縄県民・日本国民のための首相・政府ではない。
 この本を活用して沖縄の人々に連帯し、闘いの裾野を広げたい。

●全国一般労働組合全国協議会(全国一般全国協) 委員長 平賀雄次郎

「オスプレイ〜配備の危険性」推薦します。  米海兵隊オスプレイの岩国搬入、普天間配備は単に「安全性」に問題があるわけではありません。東アジア全域の米軍再編の要としての危険性が問題です。理解の一助に絶好の本だとおもいます。

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